前回までのつづき
2回目ワクチン接種日の前日に、待ちに待った管理職研修。
研修と言うより、アセスメント。
噂によると1度落ちると、2度目はなかなか声がかからないらしい。下手するとワンチャンかもしれない。
合否により、出世が決まります。
ちょっと前まで、出世なんて、どーでもいいやと思っていました。
しかし、優秀な若手を見ていると、私に残された道は管理職しかないかもしれない。と最近、心の底から感じます。
部長の席に行き、
「お時間よろしいでしょうか。相談がございまして。」
と時間を頂きます。
推薦してくれた試験日の前日に2回目接種。
副反応で参加できない可能性もお話しました。
「う~ん・・」
部長は悩んでいました。
と言いますのも、部長と私は住んでいる市町村が同じ。
このエリアは、
ワクチン接種激戦地域
関西にも比較的予約が取りやすい地域と、
全くと言って良いほど取れない地域があります。
部長も地元での接種がいかに難しいか知っています。
よって、私にまぁすぐに受けられるよ。
とは言えない。
「俺も地元での接種はもう諦めていたんだ。ぽにさんの住むエリアが予約の取りにくい地域だって自分がよく分かっている。
55歳以上の俺だって難しいんから、若い人はもっと難しいだろう。気軽に研修のために接種をずらしなさいとは言えないなぁ。」
うん。
でしょうね。
どうしよ・・
一か八か、ワクチン接種受けてみるか?
研修の日程は変えられない。
悩んでいる私に部長は、
「とにかく、総務に俺から問い合わせてみるよ。最終的には自分で判断してもらうことになる。どちらにしても・・研修に受かって、管理職になってもらいたい。」
はい・・
その後、自席についた私。
あーーどうしよ。
自分の地域だけでなく、他の地域のワクチン接種を調べます。仕事しなさいよ。というところですが、それどころではない。
多少遠くても、受けにいくか・・
ネットで予約状況を調べます。
そこで、大きな壁が。
【接種券の番号を入れてください】
そう。
まだ、接種券の再発行が届かないのよ。
もう、1か月以上経つけど、全然送られてこない。
ネット予約は、接種券番号がないとできない。
【当日、接種券がなくても良い】という情報はありますが、予約時には必須情報。番号がないと前に進めない。
もう一度、役所に電話をしてみます。
1か月以上前に再発行をお願いしているが、届いていないことを伝えます。
「それは遅いですね。調べてみます。後日、連絡します。」
と言われ、切られてしまいました。
うーむ。
どうしよ。
ブーブー
会社スマホが鳴り、総務の研修担当者から連絡が。
どうやら、他の研修該当者も職域接種をあきらめ、地域での接種に変更している人が多いらしい。
やっぱり・・
めったにお声なんてかからない。
ワクチン接種の機会よりも研修の機会の方が少ないと言えばそうだもんな。
その日、家に帰って悶々と考えました。
全てコロナが悪くて、誰が悪いって訳ではないですが、タイミングがことごとく悪い。
今回、打つべきかな、優先すべきことは何かな。
私の中では分からなくなっていました。
夜通し、関西のいろんな接種会場や接種をしている病院を探し続けました。
時は8月中旬。
東京五輪が終わり、緊急事態宣言が発令され、感染者数が爆発的に増えている頃。
接種会場のPCサイトや、
接種を受け付けている病院のサイトに訪問しても、
【満席】
【現在予約できる日はありません】
ばかりです。
何となく、もう打てない気がしてきました。
これさ、私はたまたま職域接種という切符があるから受けるチャンスを与えられている。
でもさ、『職域なんて対応できません』という職場も沢山あるでしょう。
それなりの企業・・
という社会的信用と言うか、K字経済の上下をぼーっと考える。
自分ではどうしようもできない格差みたいなものに、
そうか・・
となる。
今まで比較的守られている方にいたのかもしれない。
次の日、職域接種の前日。
私は決めました。
つづく
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