前回の続きです。
ポケカ(ポケモンカード)の価値が将来跳ね上がるかもしれない話。ほんでもって、買いたいので7万円を誕生日の前借り、もしくは兄の貯金と合わせてでも買いたいとのこと。
もうここでピンとくるわけですよ。
「これ、前に聞いた話に似てるな~」と。
目の前の小4男子が言ってることと、
10年以上前に聞いた、パチンコで借金した友人の弟の話。
全然違うようで、根っこは一緒かもしれない。
「目の前のキラキラした夢に飛びついて、大金をつぎ込もうとしている」
夫は、具体的に続けます。
小学生に分かりやすいように、数字で諭します。
- 現在の日本の最低賃金は、1時間1000円+α
- 7万円を仮に1000円で割ると70時間
- 1日に約7時間働いて、10日でやっともらえる
そんな金額なのだと。
7万円はとっても高額なんだよ。
そして、それが300万円になることは簡単なことではない。もしかすると7万が100円になるかもしれない。それ以下の紙切れになることも。
次男の顔がみるみる青ざめ、
「うーん。7万円のポケカ買うこと、やっぱり辞めるわ。」
と言いました。
うん。
それに、
7万円のカードを手に入れたら友達にも黙ってられないと思うから、自慢するに違いない。
ちょっと触らされて~
俺も俺も!
みたいなことになって、いつの間にか汚れて価値が下がる・・誰の責任だ!あの子か?このこか?なーんてことも大いにありえます。
価値のあるものを持った時はそれなりに、
リスクも伴う。
自分でちゃんと保管・管理できる能力、
友達に見せびらかさない冷静さ、
高額なモノを扱う責任感。
まだ小4には、ちょっとハードル高い。
そうだそうだ。
最近こんなこともありました。
次男が大切にしていたポケカを「2500円くらいの価値あると思う〜」と換金ショップに持っていったところ・・
査定価格、300円。
どこがやねん。7割引どころか88%オフ。
本人、がっくり肩を落として帰ってきました。
連れて行った夫は、「残念だったけど、いい勉強になったよ。」と言ってたっけ。
おや?懲りてないね。
とはいえ、
今わたしたち親が言うことが、
全て正しい訳ではない
とも伝えました。
もしかすると本当に高額になるかもしれない。
ただ、自分の全財産をかきあつめ、それだけじゃなく兄の財産をかき集めてまで買うのはよろしくない。
何でもそうだが、
余剰資金で買うのならば、
まだよし。
大損しても、生活が困らないくらいでコントロールするスキルは持っていて欲しい。
でもね、
- 今じゃないと買えない
- みんなが狙っている
- 将来、絶対価値が上がる
なんて、本当にあるある中の『あるある』で、
大人でも見極めるのが非常に難しい。
いっぱい失敗してもいいけど、取返しのつかない掛け金で行わないと、あっという間に自己破産に・・ということもある。
友人の自己破産した弟さんも、どこにでもいる、
非常にまじめで感じの良い青年です
ギャンブルのようなもので借金って、誰にでも起こりえることかもしれません。
我が家は今のところ、
「やめとくわ」の一言で済んだけれど、
これから中学・高校・大学…と成長するにつれて、もっとリアルなお金の話が出てくるはずです。
「家にあるもので売れそうなもの全部メルカリ出して資金にしようかな」
「なんか友達紹介したらお金もらえるって」
「友達の親が副業でめっちゃ稼いでるらしいで」
なんて日が来るのかと思うと、親の心はドキドキワクワク…いや、ヒヤヒヤ?
今回の「7万円ポケカ事件」は、
ある意味、家庭版ミニ投資セミナーみたいなものでした。
夢を見るのはいいけど
- 生活に影響のない範囲でやること
- 他人のお金(兄の貯金)を勝手に計算に入れないこと
- 価値が下がる可能性や、管理のリスクもセットで考えること
「うちはお金の教育なんてまだまだ先の話だし〜」と思っていたけど、
子どもが自然と“お金のこと”を意識し始めた今こそ、
小さな会話の中で価値観を伝えていくチャンスなんだなと感じました。
とはいえ、将来どう転ぶかはわかりません。
常識だと思っていることが非常識になったり、
時代遅れになることはよくある。
適切なリスクを取って、いろんなことに挑戦して欲しい
石橋を叩きまくって、何もしない人にはなって欲しくない。
こんなに釘をさしましたが、
10年後、息子のポケモンカードの資産価値で、
我が家は家を買っているかもしれません。ははは。
その時は、表札はポケカにしようかな・・
なーんてね。
では、またです!