先日、私がプロジェクトリーダー兼主任研究を務める企画の予算が通りました。
このプロジェクトは3年前から構想を重ね、
5年計画で遂行するつもりで進めていました。
ここ3年、数えきれないほどのデータを集め、
解析し、海外の研究所ともセッションを繰り返し、
ようやく、やっとこさ、
いけるんじゃない!?
というところまで漕ぎつけた技術です。
ハッキリ言って、スタート直後は、
「そんな技術できるハズない。」
と言われたり、
「特許にしても仕方がないのでするな。」
と言われることもあり散々でした(当時の詳細を書いた記事です↓)。
しかし、3年も経つと上層部も様変わりするもので、
あの時反対していた偉い人達の多くは勇退されました。
2023年ごろから、
「この技術凄くない?現実味帯びてきてるやん!」
と周囲からも注目されるようになりました。
勢いにのったところで、
頼りにしていた副主任研究員が会社を去りました。
嘘みたいに優秀な後輩で、国公立の医学部出身なのに、この分野の研究員になりたいから!と同じチームに配属されたのでした。
彼の退職理由は、
難易度の割りに全く評価されない
から。
これは、本当にしんどいことで、私も2年前に退職を考えた理由と全く一緒でした。
てか、主任と副主任が全く評価されないと言う時点で、
おいおいその企業どうなってんねん!
としか思えないのですが。
技術としても十分マネタイズできる分野なんですよ。
それなのに、サボっている人と全く同じ評価を受けるので、バカバカしくもなるのです。はい。
ちなみに退職後、退職した彼は秒で希望の就職先が決まりました!そりゃそうか!
こんな踏んだり蹴ったいな扱いも受けながらも、
ようやく役員発表まで持っていき、A/B/Cという3プランを提示しました。
Aが最も安いプラン、Cが一番高いプラン。
どうだろ。
良くて、Aで稟議が通るかな~と思っていました。
んが。
満場一致で、一番高いCプラン
この辺りから、
潮目が変わってきました。
今まで私やプロジェクトのメンバーだけが行ってきた、この技術が完成した際の未来のシミュレーションを上層部が計算し始めたのです。
「ぽにさん、この計算で合っているのか?」
「年間このくらいの資産は見込めそうか?意見を聞きたいがいいか?」
要するに、一プロジェクトの計算ではなく、
上層部の立場からの計算をしてくれたのです。
何なら、所属企業のナンバー2の滅多にお見受けできない常務から直々に呼び出され、
「君の予測値と僕の予測値を比較したいから、データを持ってきてくれ」
と言われるようになりました。
そんなこんなで節目の役員会がありまして・・
無事、億単位の予算を頂くことになりました
ええ。
ドラマでは、メンバーが「ワ――!!」っと万歳なんてする場面でしょう。
現実は、スンとしたものです。
役員会の次の日に、出社すると朝、上司より、
「ぽにさん、稟議下りたって。引き続き、研究を進めてください。」
以上!
って感じです。
もちろん、予算は個人のポケットになんて入りやしません。
私の給与はこのプロジェクトを成功されようが、
おじゃんにしようがほぼ変わらない。
ですが、
億単位のプロジェクトを動かしているプレッシャーだけが肩に乗りかかりました。
そして、新たな事件が起こるのです。
続きます!
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