2度と言わなくなった言葉ー②夫が育休取得となるまでー

前回の続き

ともばたけ:幻の妊娠ー①夫が育休取得となるまでー

 

現実に起こることとは、

想像以上に静かに起こっていたりします。

 

例えば、迷子だったり、溺れたりなどは、静かに起こり過ぎて、周囲が気がつかないことが多いと聞きます。

実際、私も長男が迷子になりかけた時も、次男がお風呂で溺れかけた時も、無言で静かに起こりました。

 

もちろん、そうでない場合もあります。

しかし、ドラマなどで分かりやすく人が悶えたり、

叫んだりするシーンが頭に焼き付いているためか、

何となく『通常とは違うこと』が起こる時には、気が付きやすいと思い込んでる自分がいました。

青空

妊娠初期の私に起こったことも、

正にそんな感じ。

 

静かに、痛みも感覚もなく、

ツーっと太ももに伝う鮮血。

 

あれ?これは、、

 

もしも夫が近くにいたのなら、私は横たわりジッとしていたでしょう。

 

でもそういう訳にはいかない、ワンオペの朝。

3歳、5歳がいつものようにグズグズ用意をしています。

子供達のサポートをしつつ、とにかくタオルを下着にあてました。

 

直ぐにでも病院へ向かいたかったのですか、子連れの通院は、難易度が高い。

その場で即入院となった場合も大変です。

 

痛みも感覚も全くないので、動くことは可能。

子供達をいつものように保育園に送り届け、1番近い産婦人科に駆けつけました。

 

「妊娠反応はありますが、血液が大量に溜まっています。おそらく、このまま全て出てくるでしょう。」

 

医師にはそう言われました。

私の目からは、ぬくい液体が、ポロリとこぼれました。

 

次の日の朝には、生理痛のような激痛がました。

 

あぁ、これは確実にダメだな。

と妊娠の継続が難しいことが分かりました。

 

私達夫婦とって、今回の流産も本当にショックでした。

 

子供達は非常に勘が良く、この数日で、

「お母さん、お腹に赤ちゃんいるね」

と気が付いていました。

私も嬉しくなり、そうだったらいいね~~と話していた矢先なので、やっぱり凄く落ち込みました。

 

夫も言葉にはしないですが、ガッカリしていたのでしょう。

私からの報告に、

「そうか・・会社、早退して家に帰ろうか?」

と言ってくれました。

いいよ。1人でゆっくりするわ。

と話していたのですが、急いで帰ってきてくれました。

 

それから数日が経ち、

産院でも、妊娠反応はなくなりましたと診断されました。

 

 

私は、次、妊娠できたとしても、

2度と「育休を夫に取ってもらおうなんて言わない」と思いました

 

流産した子に聞かれていたような気がしたのです。

いやいや、初期の流産はよくあることなので、非科学的な思考に陥っていることも重々承知です。

でも、何となく・・

 

産まれてくること自体で奇跡なのに、どちらが育休を取るかで揉めるなんて、ナンセンスなことを聞かせてしまった。

お母さんが、取るよ。

イヤな口論をきかせちゃって、本当にごめんなさい。

と考えていました。

 

さて、平凡な日常に戻った我が家でしたが、職場にてちょっとした偶然が重なりました

私の所属チームは、技術系には珍しく、極めて女性が多い職場です。

 

一方でお勤めしている会社は、ザッジャパンの男社会。

総合職女性も恥ずかしくなるくらい少ないです。

なぜ、このチームだけ女性ばかり?

 

私が推測するに、以前辞めた総合職の先輩も、今の主任も、私も10年数年以上の勤務歴があります。

定着度がイマイチな女性総合職が働きやすいのでは?と上層部が思ったのでしょう。

また、女性の下で働くのならスタッフも女性の方が・・

とまだまだ保守的な考え方から、この構成になったと察しております。

 

チームでは、口酸っぱく『男性を入れて欲しい』と要望していました。

妊娠が重なった場合、人員配置が難しくなるからです。

それだけでなく、女性ばかりだと特有のグループや小さな派閥が作られる場合があります。

一定数、男性が入っている方が、潤滑が良くなり、組織としても運営しやすい部分はあると感じます。

 

それでも、うやむやにされ、まぁ年代もバラけているし、

大丈夫だろうと上層部は思っていたのでしょう。

 

さて、女性達の予想は当たりました。

 

そのチームメンバーの多くが、

同時期に妊娠が分かりました

 

チームの7割の人員が、妊娠もしくは育休となったのです。

 

部署のトップは大混乱。

 

すぐに派遣社員やパートを増員しましたが、

技術系とは蓄積したノウハウがあるため、

なかなか代わりは難しい部分もあります。

 

そして、リーダーである先輩(主任)も妊娠が分かりました(←うわぉ!)。

 

もう、残るメンバーは殆どいない。

 

私は、部課長に呼び出され、

「君の研究テーマを止めても、他の人のフォローをよろしく頼む」

と懇願されました。

私は通常メンバーからスピンオフした形で、皆の技術が少しでも向上するように解析をしたり、外部とアポイントメントを取ったりと、現場に入らないスタンスがメイン業務になっていました。

自らの席も現場メンバーとは異なる配置になっていました。

と言っても、毎日顔を合わせ、冗談を言い合ったり、同僚として良好な関係を築いていたつもりです。

みんなが大変なこともよく分かります。

 

よし、自分で役に立てるのなら!

と気合をいれようとした矢先。

 

妊娠が分かりました。

 

続く

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ABOUTこの記事をかいた人

10数年前の入社当時は、バリバリ系(自称)を目指してヒジ張って働いていました。 メディアに紹介され、優秀な女性として会社の重要ポストに・・と本気で考えていました。 現実は全く違い、自分の中で上々の結果だと思っても平凡な評価。現実と理想の違いに悶々とする日々。 結婚、自らの転勤、DINKSを経て、待望の子供を出産。 2回の育休を取得し、現在4歳、6歳の育児中。 もうすぐ3人目の出産を控える。 約50平米、賃貸マンションを何とか快適にと模索の日々。 夫婦共に技術系総合職、 お互いの実家は遠方(完全核家族)、 バタバタの育児、 主人は早朝(繁忙期は5時)に出社、 夫婦共に遠出の出張も・・ どこまでいけるか奮闘中の共働家、ともばたけ!