とある会社のお話。
年齢の近い2人の女性総合職が同じ部署に所属していました。
双方、10年以上の勤務、2回の育休取得者でございます。
2人の関係はおおむね良好。
ただ、仕事のスタイルがここ2年ほど違っておりました。
1人は、完全に技術肌。
コツコツ培ってきた技術が少し光り出し、プロジェクトの中心として召喚され、目立つ仕事が舞い込み、社内のパンフレットにもお呼ばれし始めておりました。
もう1人は、調整上手の姉御。
淡々と業務をこなし、上手に周囲を調整、部活のマネージャーのような、シブイ仕事回しをしておりました。
この2人、そろそろ社内の『昇級研修』に呼ばれる時期。
マニアックな部署なので、2人同時は無理。
どちらか1人が呼ばれるだろう。
さあ、どちらが呼ばれたか?
答え・・
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先日、部署の先輩(以下:主任)に、
「ぽにさん、今度私、昇級研修に呼ばれたんだ。」
と告げられました。
私は・・今年、呼ばれませんでした。
うちの部署には、私と同年代の方が3人おりまして、1人は男性。
誰がどの角度から見ても優秀な方。
彼は昨年、昇級試験に呼ばれ、合格しました。
残りは、主任と、私。
一部、上司によると、本当は3人同時に研修に行かせたかったと。
ただ、会社にはパワーバランスというものがあり・・マニアックな部署のため、数人一度は無理。
1人ずつ、1~2年ごとにいってもらいましょう。
正直、私は、自分が呼ばれる前に、是非とも主任に!と思っていました。
そりゃ、自分も出来れば出世したいし、お給与も上がるし、任される範囲も違うし、呼ばれたい。
でも、モノには順番がある。
主任がいたからこそ、その調整力のおかげで、私は日頃のルーチン業務を軽くしてもらい、出張やプロジェクト関連に取り組めました。
さらに、私が取ってくる仕事や技術も、自分のことのように手放しで喜び、褒めてくれました。
自分だったら・・ここ数年、目出つ仕事をする、年の近い後輩を心から応援できただろうか?
同性でお互い育休2回取得。
自分はフルタイムですぐに復帰したけれど、後輩はギリギリまで時短勤務。
技術バカがたまたま社内の需要とコミットし、ちょっと目立ち始めている後輩を可愛がることは・・できなかったかもしれません。
「昇級試験に呼ばれたよ。頑張って勉強するわ。」
と言ってくれた主任は、嬉しそうでした。
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目立つ仕事をする人よりも『着実にその場を回し、踏ん張っていた人』を会社は先に評価しました。
そして、私はそれが嬉しかったです。
8年前までいた部署は、オイシイ業務、目立つプロジェクトに入れられた人、パンフレットに載る人を評価している傾向がありました。
今は是正されているかもしれませんが・・
誰でもできるけど、誰かがしなくてはならない仕事をする人をあまり評価しませんでした。
昇級試験は年々厳しくなっているようです。
主任に、「頑張ってください。主任なら受かります。」と心から告げました。
「うん。ありがとう。頑張るよ。」と。
サラリーマンは嫉妬や妬みの繰り返しかもしれません。
でも、こんな関係も悪くないなぁと、
夏の終わりにふと思うのです。
来年はお呼ばれしたいなぁ~。でも無理かもなぁ。それもそれで、まぁいいか。クリックが本当に更新の励みとなっております。
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