無痛分娩レポート
前回の続きでお届けします。
- 無痛分娩とは
- 無痛分娩のリスク
- 病院選び
- 無痛分娩の現実
- さぁ、陣痛がきたぞ
- 無痛分娩やりますか?やめますか?
- 間に合うのか無痛よ
- 麻酔科医登場
- 効くのか否か
- 子宮口10㎝
- 産まれました
- 普通分娩と比べて
- 産後の体力やあれこれ
1~4は前回の記事をご覧ください⇒☆
【22時30分】
ズズキ゚ズズン・・
その日、お腹の痛みでふと起きました。
枕元の携帯を見ると、22時30分。
子供達を21時に寝かしつけてから、まだ1時間半くらいか・・
痛いな(冷や汗)
いつ産まれてもおかしくないと言われ、10日ほど過ぎようとしています。
何なら、子宮口が3センチ空いていると診断されてからも同じ日数が経ちます。
子宮口って、こんなに開けっ放しで良いのかしら。
お腹の子はポコポコ蹴ってくるから、大丈夫だよね。
うん。検診も欠かさず行ってるし。
寝よう。
スヤスヤ~
ズキズキズキギンギンギン
おっと。
携帯を見ると10時40分。
また来たよ。
いや、一番初めは寝ぼけていたからかもしれない。
出だしから10分間隔なんて、そんなバナナ。
でも、そのまさかは大いにあり得ます。
日数的にも全くおかしくない。
はたまた、収まる時もあり、
これだ!と勘違いした前駆陣痛を何度も経験しています。
ちょっとだけ横になろう。
ズズキ゚ズズン
ズキズキズキギンギンギン
やっぱり来たよ。10時50分に!
間違いない。いや、間違っていても準備すべき。
さぁ、陣痛がきたぞ
スヤスヤ眠る夫を揺り起こす。
きたよ。陣痛、生まれるわ。
夫、ガバっと起き、
「何すればよい?」
とりあえず、貴方は着替えて。
子供達もパジャマのままで良いから、ダウンを着せてくれないかな?
用意しておいた入院グッズを取り、最近常に充電していたビデオカメラをバックに入れます。
他は・・イッテテテ
急に動いたからか、陣痛がきました。
この調子でいくと、本当に早い予感。
病院に電話を入れると、「すぐに来てください」との指示。
夫が長男を抱きかかえ、私と3人で駐車場に。
車で待機。
次男を抱っこした夫が降りてきました。
なかなかの早さです。
避難訓練があったら、表彰レベルだろうか。
夜の街をブーンと車が走ります。
安全運転で良いから。私は、大丈夫だから。
とカッコをつけてみたものの、イデテテ・・
5分間隔になってるーー
イデテテ
夜の街を見ながら、会えるかもという期待と、ただただ辛い痛みに耐えます。
夫、滑るような安全運転。
いつもの大通りが見えてきました。
そこを曲がれば病院は目と鼻の先。
私だけ荷物と共に降り、病院に向かいます。
痛みが定期的に来ており、夫に子供2人をお任せし、いざ!
冷静を装い、夜間受付に行き、
陣痛が来てる、先ほど電話したポニです。
と伝えると、「妊婦さんはどちらですか?」と聞かれました。
荷物を持って、ズカズカと現れる付き添いと思われたのでしょう。
ズキズキズキギンギンギン
おっと、大きいのが来ました。
妊婦は私で・・イデテテー!
今、陣痛きてます。もう5分間隔です。
助産師さんがとこからともなく飛び出してきました。
「ポニさん、処置室へ行き、分娩台上がりましょう。」
【23時30分】
チラッと時計を見ます。初めの陣痛から1時間か・・
痛みに耐えながら、お産用の着替えをします。
とにかく、子宮口を診ますと言われ、何とか横に。
「6センチです。後1-2時間で産まれます。どうします?無痛分娩希望者でしたよね。しますか?」
意外と冷静な自分が、脳内でおさらいをする。
- 夜間なので、先生が来るまで40分
- カテーテルの処置←どれくらいかかるか不明
- 麻酔投入
- 効くまでに15分
そして、追加料金もかかるぜよ。
どうする?
無痛分娩、やりますか?やめますか?
脳内での会議は、即可決しました。
昨今の国会にみせてあげたい。
是非とも、無痛分娩でお願いします!
必要以上の声で、懇願する妊婦。
「分かりました。麻酔科の先生に連絡します」
助産師さんが、3人体制で、動いてくれている。冷静に、この日はお産が少ないのかなぁーとか思う。
テキパキと、無痛分娩用の準備も併用しつつ、
ズキズキズキギンギンギン
もう、3-4分間隔かな?
【23時45分】
たまに、呼吸を忘れるほどの激痛に、悶絶。
一方、助産師さんは、腕の点滴刺しに苦戦。
2回失敗され、3回目でやっと入りましたが、失敗した腕がめちゃくちゃ痛く、陣痛と共に泣きそうに(後日、あり得ないほどの青タンが)。
あっちもこっちも痛みでズキズキ。
さぁ、陣痛の波がまた来たぞ。
呼吸をして、いきみを逃します。
ふーーふーー
【0時0分】
日付が変わりました。
今日、産まれるのね。
良かった。好きな数字の日だわ。
えーっと、何か忘れてる。
イデテテ・・
そうだ!
夫と子供達、どうなってんの?
助産師さんに、夫を探してくれないか頼みます。
フーーフーーー
夫と子供達は分娩室前で待っていたようです。
残念ながら、立ち合う気満々だった6歳長男、爆睡。
次男は目がランラン。
今回は、出産後にファミリールーム使用を希望。
それなりにお金はかかりますが、共働きの底力を見せてやるー!と元来の散財グセが湧き上がり、お金を使ってみました。
そのファミリールームに、長男を寝かせ、次男と夫のみ分娩室にきました。
フーーフーーー
唸る私。
のぞきこむ、真剣な表情の4歳児と40過ぎのオッサン。
ズキズキズキー
痛い。
間に合うのかよ。無痛分娩!
ちょっと、無理かもしれない。
ていうか、もはや、
有痛の部分が大多数になってないかい?
イデテテーー
麻酔科医の先生、早く来てー
待ってる。頼むー
無痛する気満々だったからこそ、
痛みの覚悟が決まっていない3回目のお産。
【0時15分】
すると、
麻酔科医登場
人って、後光が差す時ってあるんですね。
「麻酔科医の坂井です。」
しゃかいちぇんちぇーーい!!
叫ぶ妊婦。
待ってましたーー先生は天使です。
後光がまぶしいです。
是非ともお願いします。
(↑これ、本当に言いました)
思いつく最高の美辞麗句をかき集めてみたけれど、痛みでロレツが回っていない(いや、その前に語彙力・・)。
坂井医師、・・苦笑。
ちなみに、坂井医師は50歳くらいの女性。
「ぽにさん、間に合うかどうか分からないけど、麻酔入れましょう。」
何ともテキパキ動く方で、ものの数分で腰に麻酔用のカテーテルが入りました。
声かけをしつつ、
カテーテルの状況も説明。
この人とは、良い友達になれそう。
勝手に、坂井先生とお茶したら楽しいだろうな~とか考える。
「さっそく、麻酔をしましょう」
ズキズキズキギンギンギン
本日最大級の陣痛の波が来ました。
しぇんしぇーい。
全然効きません・・
「もう少しで効いてくると思うから、頑張って。」
くうううぅぅぅ・・
じゃーん!地味に、産科の先生(中年男性)も登場!
「そろそろ子宮口全開ですよね。」
役者は揃いました。
まっ、麻酔はまだ効いていない。
さぁ、どうなる?
つづく
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