サラリーマンは、入社時に配属された部署でほとんどの道が決まると聞いたことがあります。
出世街道か。
そうでないか。
もちろん、企業によって異なるでしょう。
学閥が強いなど。
花形の部門で、花形の上司が付いた人は、よっぽどの失敗をしない限りまず出世街道・・というのが日本の会社の特徴のようです。
カラクリは簡単。その上司が会社で権限を持った暁には、腹心である自分を引き上げてくれるとか何とか。
ベンチャーなど漸進的な会社では該当しないかもしれませんが、私が所属する会社はだいたいそんな感じ・・
そのため、初っ端がマニアックな部署だと、出世したい人にはなかなか大変なシステムだと思われます。
今回は、そんな中でも『黙々と仕事をする先輩』の話をしても良いでしょうか。
先日、BBQした西宮浜。良い天気でした。
先輩は、同世代の男性。
入社当時は、現在の部署よりももっとマニアックな技術系部署に所属していました。
その部署で、コツコツ成果を重ね、それなりの結果を出していたらしいです。
らしいと言うのは、失礼ですが、マニアックな部署だと結果もマニアックなので、ジャンル違いの私にはそれがどのくらいの難易度か分かりません。
とにかく、私も前の部署にいた時から、なかなか頭が切れるとは聞いたことがありました。
先輩自身、何度目かの転勤の末、今の部署に現れました。
2回の育休を取り、第一線からは距離を置いていた私ですが、半年前から先輩と2人で小さなプロジェクトに取り組むことになりました。
スタートしてから分かったこと。
この人、
要領が良く、取捨選択が非常に早い。
おかしいと思った時は必ず見逃さず、逆にその他はスルー。ほぼ、興味なし。
技術系男性特有の言葉足らずと言うか、要点だけ発する素っ気ない感は仕方ないとして・・やはり信頼できる方です。
印象的だった出来事がございます。
ある試験が始まり、上手くいきそうな予感の時。
私「なかなか良いスタートですね。」
先輩「スタートはみんなそうだよ。問題はここから。」
私「というのは。」
先輩「初めはみんなもやる気で注目度があって、スルッと滑り出す。問題はデータが溜まって、結果がどっちつかずで、グチャーって暗礁に乗り上げた時。そこでどんだけ踏ん張れるか。だからもう少し経ってから気を引き締めないと。」
ああ、それは分かる気がします。
日常生活でもそういうことはございます。
例えば、家の大掃除。
やる気になって、あそこもここもと思い付きで手を出す。
初っ端は良いが、途中、かなり中だるみ。
結局めんどくさくなって、何となくあっちもこっちも中途半端。
時間が・・となり、片付け自体を打ち切り、当初の予定とはかけ離れた仕上りにうーんとうなる。
悲しいですが、私にはよくあること。
うん。
仕事でも、新しいこと好きというか、「で、あの件はどうなったのかしら」と思ってしまう人がいます。
そして自分も気を付けなければ、すぐそのカテゴリーに。
先輩は、そういうことがなく、これ!というところは見逃さない。
指摘も鋭い。
この感覚はさすが。
一緒に組むようになってから、淡々と確実に仕事が進み、非常に勉強になっています。
そういえば、以前ある学会に行った時、たまたまお話した先生が、先輩の大学時代の恩師でした。
「彼は、僕が出会った学生の中で、最も優れた学生の1人ですよ。本当は、博士号まで取得して、残って欲しかった・・」
ほーそれはそれは。
会社に帰って、先輩にそれを伝えると、
先輩「へー。上に行かずにスルッと卒業して良かった。」
私「えっ何でですか?」
先輩「だって、1番良い印象のまま終われたってことでしょ?それがいいじゃん。」
私「そんなもんですか?」
先輩「そんなもんだよ。」
まぁ、こんな感じで、たまに技術系男性によくある愛想のなさや若干のヒネリに、オイオイとは思いますが、おおむね良好な関係で仕事をしています。
この先輩、どうやら本ブログが紹介された書籍をチラ見したらしい。
他の方に漏らしていた一言が印象的でした。
「へー。見た感じは綺麗にしてるね。
でも、どうせブログ用でしょ?
普段はもっとグチャっとしてるんでしょ?」
と言っていたようです。
あながち間違っていないご指摘に、
さすが鋭い!と思いつつ、
先輩、そーいう所やで!!
と心の中で突っ込むこの頃です。
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