研究職という職業上、大学とはコラボしたり、連絡を取り合ったりしています。
最近の日本の大学研究室は、
『金になる研究をしろ』と国から言われ、
ヒーヒー言いながら予算申請のための各種手続きをしています。
先生と言われる立場の方々は、事務処理や資金繰りに奔走している印象。
研究をしている暇はなし。
この辺り、不景気のあおりを受けまくるので昔よりもシビアになっている気がします。
最近は、10年前では見向きもしてくれなかったような大学・研究室が「コラボしてくれませんか?」と企業に声をかけてきます。
そう、研究だけができる人ではなくて、
資金調達やコミュニケーションを取れる人が求められています
当たり前といえばそうなのですが、結構盲点。
私も含め、日本人は『テストの点数が高ければ賢いらしい』という刷り込みが激しいものです。
トップ校に行く生徒は、暗記力と思考能力が高く、ペーパーテストもピカ一。
ただ、その後の伸びがイマイチ。
の人も多い。
そりゃそうだ。
勉強だけ、研究だけしていれば御の字の時代は過ぎました。
高い熱意で、
何が何でも『自分の分野関連の情報』を取ってきてやる!
という気概やヤル気が必要になってきます。
どんなに賢くても1人のスペックだけでは限界があり(何ならpythonやRのプログラム言語で計算させると、人間がエンピツなめなめで数か月かかるだろう計算が数秒できたりします)、全然分野が違う人と協力できたり、リーダシップや人間力が重要になりつつある。
それは、ここ15年でグーンと変わってきました。
もちろんビジネス現場でも、ガチの頭やテストの点ではなく、複合得点が重要になっています。
で、大学関係者も気が付きました。
あれ?ペーパーテストで高得点の学生ばかりだと、
世界に追いつけない
2022年、東大の世界ランキングは35位、京大でも61位。
死に物狂いで入っても、世界から見たら「どこの大学の学生さんかしら?」になる。
まぁ、大学や良い学校に入れば人生バラ色な訳ではない。
その先の長い人生、どう生きていくかが重要。
何度もチャレンジする、タフな心身も含め。
さて。
この間、京大関係者と話していると、一部入試が変わりつつあるとのこと。
これ、見て下さい。
京都大学の特色入試です。
今まで、共通試験とガチのペーパーテストだけだった入試が変わりつつあります。
もちろん、天下の京大さま。
特色入試と言えども、共通入試(センターの新しいバージョン)は受けないといけない。
簡単に入れる訳ではない。
京大によると・・
高等学校長等の作成する「学業活動報告書」や「推薦書」を提出していただきます。
そこには、出願者の高等学校在学中の顕著な活動歴(例えば、数学オリンピックや国際科学オリンピック出場、各種大会における入賞、教育委員会賞、国際バ力ロレアディプロマコース・SAT・TOEFL・TOEIC・英検の成績など)を記していただき、志願者が受験科目以外にどういったことを学んできたか、どういった活動を実践してきたかを見ます。
さらに、志願者が作成する「学びの設計書」等をもとに、高等学校での活動内容から本学において何を学びたいのか、卒業後どういった仕事に就きたいのかといった、志願者自らの学ぶ意欲や志について書類審査を通じて評価します。京大HP
待て待て。
めっちゃ難しいやん!
で、私、教育関係者に友人が多く、
- 中高一貫校
- 高校
- 予備校
- 大学
に勤める友人が結構います。
どんな子が特色入試で受かってるの?
と聞くと、
めっちゃ、意欲のある子
とのこと。そのままじゃないか。
数学オリンピックや云々という印象よりも、
熱意があって、コミュニケーション能力がガチで高い子。
こやつ、将来が楽しみじゃ・・
と思わせてくれる子らしい。
そういう子って、意外とガチガチの一般入試では、点数が届かないだろうな~という感じもあるようです。
まぁ、だからこその特色入試。
この入試体制になって、4年ほど過ぎているらしい。
おっと、長くなりつつありますね。
では、次回、
- 意欲入試で入った生徒がどうなっているか
- うちの子も!特色入試で!と思った時の重要なポイント
- 一方で一般入試が超シビアになる理由
をお届けします。
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