『坊主憎けりゃ袈裟まで憎い』ということわざがあります。
「相手や対象を憎むあまり、関係のあるもの全てが憎くなってしまう」というたとえ。
最近、新卒から働いている企業にいるのが苦痛になってきました。
何だか何もかも嫌だな~と思う日が多いのです。
でもね、知っているんです。
そのまま働くのは、ある意味とってもラク。
ベテランなので1年を通してどんな仕事が待っているかも分かりますし、
どんな人がいるか、どのような傾向や思考の人が多いのか・・だいたい分かっています。
業界ではそこそこの大きさなので、出張に行っても、共同研究をしても、学会に行っても、「はいはい、ぽにさんは○○企業の方だよね」と会社のちょっとしたネームバリューにも助けられています。
でも、もう20年近くこの組織にいると、
しんどーーと思うこともあって。
私の飽きがきているのかな
所属企業の社風も変わっていません。
もちろん、時代に比較的柔軟に変わっている方だと思います。
数年前からみなし残業は撲滅し、
時短制度は整い、
昔に比べると格段に有休も取れるようになりました。
15年くらい前の私が、タイムマシーンに乗って今の環境に来たら、
嘘だ!同じ企業か!
と倒れこむと思います。
それでも・・
いろいろ蓄積したオリのようなものが、何かこの組織、もうええわ。という感情に誘うのかもしれません。
『坊主憎けりゃ袈裟まで憎い』とまでは言わずとも。
いやね、先日こんなことがありまして・・
今、私の研究室と社内の他部門で、共同研究のような作業をしています。
と言っても先方からのお願いに、うちの研究室が間貸しをしている状態です。
私はその研究にはノータッチで、特に関わっていないのですが・・
とにかく、その他部門関係者が、
研究室に入ってきても、
挨拶をしないのです
私が1人で実験や解析をしている中、
勝手に研究室に来て、
勝手に試験用の冷蔵庫を開けて、
あーでもない、こーでもないと身内で話し出します。
うちの研究室の担当者もいないのに。
後で聞くと担当者は「自分が不在なので先にやっていて下さい」と言ったらしいですが、
なーんにも断りもなしでやってきて、
勝手にガチャガチャし出して、
隅の方で解析している私は「んんん?」とビックリします。
でもお構いなし。
きっと、「あっ、オバちゃんだ。短期パートか何かの人かな。」と思われているのでしょう。
いや待て。短期パートだとしても挨拶しろ。
人を立場や役職で挨拶対象か除外か決めるな。
挨拶は社会人とかではなく、
小1で習う1番重要な基礎だぞ。
で、この人達、若い人なのです。
20代くらいの人達。
さらにビックリなことに・・
他の日に来た時には、研究室に男性がいれば挨拶をするのです。男性達だけに。
役職がついた人のハズって、本能で思うのでしょうか。
なかなか図太い神経です。
40代のオバちゃんは彼らにとって全くの対象外。
ババアに挨拶なんて、タイムパフォーマンスやコスパが悪いと思っているのでしょうか。
なので、このような時。
性格の悪い私は、ちゃーんと彼らに差し入れをします。
「誰もいなくてすみません。ここのウェットティッシュとか使って下さーい。」
なーんて声をかけます。
若手たちはこちらをチラッと見て、
「ありがとうございます。お構いなく。」
とか言ってますが、うちの研究室やで。
あんたたち。分かってるのかい?
とも思います。
で、小さな恩を売り、ニコニコする私。
そう、意地でも『嫌われる』行為はせずに、マジマジと観察する。
フツーの若者だわ。
そして彼らはちゃーんと挨拶なしで研究室を去っていきました。
使っていたエリアの電気も消さずに。
こんな人達をみていると、あーーあ感が半端ない。
何が、あーあと思うのかって、
「女性だったら挨拶対象外にしていいんだよね」という雰囲気が強い。
男尊女卑が激しい企業の風土はそのまま継承されているのです。
『多様性』・『男性でも育休取ります!』・『SDGs』などと新しいシステムには賛成でーす!
新しい感覚を取り入れているんでーす!
という雰囲気満載なのに、
その辺のオバちゃんに挨拶もできんのかーい
こら、待て~
そのアンバランスさ、
気持ち悪いな~と思ってしまったり。
でも、注意なんてしてあげない。
どこかで恥をかきたまえ。
元々、所属企業の評価やあれこれにガッカリしていましたが、
それは主にオジサン達について。
そうじゃなくて、若者もこんな風になっているのか・・
うーーん。
ガッカリ。
組織が違えば、企業が変わればそんなことないかもしれない。
そう信じたい。
所属企業に「うーん」と思うけど、『坊主憎けりゃ袈裟まで憎い』まではいっていない。
でもジワジワくる。
全てが大嫌いになったり、精神的に辛くなる前に、
20年来の古巣に熟年離婚を考えてしまうこの頃です。
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