「お母さん、ちょっとちょっと!」
帰宅後、家の隅に来るよう、夫に呼ばれました。
2月14日。
この日、休みだった夫は、学童から帰ってきた小2長男の手に握りしめられていた袋に気が付きました。
それが何なのか、聞いてみたようです。
すると、
「バレンタイン。香川さんからもらった~」
なぁ~~にぃ~~(クールポコ風)
やっちまったな!
夫は、とっても驚いたと。
長男はリア充ではなく、運動神経もイマイチ。
明らかな地味キャラ。
でも、クラスでの様子を聞いていると『良い感じの位置取り』をしているっぽい。
私もキャーキャーと嬉しい気分に!
はやる気持ちを抑えて、
保育園から帰ってきた下2人と長男、夫を集合させました。
はい、家族集合!!
コホン。
今日、バレンタインをもらった人いるかな?順番に聞いてみよう!
では、三男。
はい。もらっていない。あぶあぶ。よろちぃ。
はい、次男。
ん?保育園はチョコ禁止?失礼しました。わかりました。0で。了解。
何?保育園じゃなかったら、きっともらっていた?
良いですね。前向きでよろしい。
では、長男の前に、お父さん。
ん?もらっていない。誰からも。なぜだ。こんなにイケオジなのに。ハゲたからか。うん、そうかも!
最後、長男。
ん?もらったと。
はは~~ん!!
誰に?・・ん?
香川さん。
ほ~~スバラシイ!!良かったやん!明日、お礼いっておきや~
はい、バレンタインの報告会、終わり~~!!
家族で、拍手。パチパチ・・
めちゃくちゃ嬉しそうな長男。
うん。
香川さん、知ってるよ~1年も同じクラスだったもんね。大人しいけど可愛らしい子。
あかん・・
詳細、聞きたい
そんなことを聞く母なんて、めっちゃ野暮。
でも、聞きたい~~~
ということで、夫にお風呂で何となく聞いてもらうことにしました。
***************
ところ変わって、小学校の下校時間。
下駄箱で、他の男の子とポケモンの話で盛り上がっていた長男に、女の子が近づきます。
「長男くーん。」
1回目、長男は自分が呼ばれていることに気が付かず、いや気が付いていたようですが、ポケモンに夢中で無視をしたようです。
「あのさ、長男くん。」
何だろ?
と振り向くと、背の小さい女の子が。香川さんです。
「バレンタインどうぞ。」
・・あっ、ありがとう。
「あっ、ミカちゃん!」
香川さんは、男の子に紛れていつもサッカーをしているスポーツ女子であるミカちゃんにも渡したとのこと。
でも、他の男の子には誰にも渡していなかったと。
ばっちり、チェックしてるやんけ
長男。
香川さんはミカちゃんが本命かもしれんけど、まぁそれは気にしないでおこう。
**************
お家にて、ゴソゴソ小さい袋を開ける。
いかにも手作りのクッキーとこれまた手作りのマシュマロが出てきました。
次男が、
「それじゃ、僕はこれをもらおうかな~」
とナチュラルに割り込む。
「ははは。いいよ。一緒に食べよう。」
と長男はとにかく弟に甘い。
2人で食べながら、
大したもんだ、こんな美味しいなんて!
と褒めまくっていました。
その後、長男は、香川さんからもらったクッキーの袋をたたみ、
「お母さん、これ捨てたくないから、残しておいて」
とのこと。
はいよ。キレイにしまっておこう。
何だか、ほんわかした1日でした。
香川さん、ありがとうね。
寝る前に、ポロっと長男が。
「あのさぁ、佐藤さんと、今日一緒に帰ってきたんだけど・・」
イマドキの子は、クラスメイトを全員『さん』付けで呼ぶ。
佐藤さんとは、長男が仲の良い男の子。
両親が医者で、ちょい癖のありの面白い子です。
「佐藤さん、バレンタイン誰からも、もらえなかったんだって。」
そーなんだ。
うん。
「あっ、でも、それには理由があるんだって。」
そうなの?
理由って何?
「うん。アレルギーだから。もらえなかったんだろうって。」
・・おっ、おん。
「僕、アレルギーじゃなくて良かったかも・・」
いや、アレルギー関係ないやろ
って、喉元まで出かけたけど、
知らん。
そーかもしれん。
うん。寝よか。
とにかく香川さんに、明日、「美味しかったよ!ありがとう!」ってちゃんと言いや。
と言い聞かせ、眠りにつくのでした。
応援クリックにいつも感謝しかないです。ありがとうございます。