前に、インカレ・国体の元常連選手で、
とあるスポーツ団体の監督を務めている人の話を聞きました。
弱いチームの監督は難しい
強いチームの監督をするのは比較的容易い。
弱いチームの監督を任された時が、難しい。
一番難しいことは、
「今の練習じゃだめだ。足りない」と選手本人に気付かせること。
で、取り組んでいる選手たちは、
今の練習で十分頑張っている。
もう自分に余地がないくらい。
でも、なんでこんなに監督に厳しく言われるのか。
毎度毎度、ダメダメ言われても、足りないと言われても、
何が足りないのか具体的に分からない。
そのため、選手と監督が頻繁にぶつかるようです。
自分の人生にも重なる「K点超え」の感覚
これは、本当に分かります。
私のちっぽけな人生でも繰り返し起こっていたこと。
もちろん、自分は国体に出るような選手ではないですが、
中学・高校、弱小スポーツチームに所属していて、
先生が叱咤激励をする意味が分からなかったもんな~~
でも、大学、大学院と研究室を経て、徐々に意識の変化や思うところがありました。
スポーツじゃないけどね。
例えば?うーん。そうですね。
現在、企業で研究をしていまして、マネタイズできる研究を実装することは、
「今のゴール設定・スケジュール」ではダメということが多々起こります。
もっと、シビアに、関係者全員で急がないといけないことがある。
それを現場だけならまだしも、状況を何も知らない他分野の上席たちに伝えることは困難を極めます。
何度も修羅場を抜けてきた泥臭い研究員としては、
一度、いわゆるスキージャンプで言う『K点』を超えると、
この分野の見込みが甘いのか、出来そうなのか、肌感で分かったりします。
んでもって、K点を超える経験は、その渦中にいるとつらいですし、
焦りますし、疲弊もしますし、
寝る間も惜しむくらい必死になりますが、
その経験をすると人は強くなると思っています。
うん。そんな経験。
中学受験を控える小6長男、K点はまだ先
でね、
小6長男の中学受験。
うん。現在8月。
伴奏している私は思う。
長男は、まだK点を超えていない。
夏休みなので、そこまで追い込まなくても良いかもしれませんが、
たとえば復習テスト1つをとっても【絶対に100点を取る】という準備ではない。
言われた宿題をサラッとこなして、
「やることやったでしょ? 次なにすればいい? 休憩してもいい?」
という感じ。
まぁ、そこまで詰められる子は、灘クラスなどに呼ばれているとは思いますが、
とはいえ、夏休みは塾に6時間、
塾に行くまでの前後に1~2時間は必ず勉強をしているので、
これ以上要求するとつぶれるのも怖い。
そのため、親としては、
長時間よくがんばっている!
と、頑張っている部分だけ、しっかりほめるようにしています。
出来ていなくても、ポジティブに!
なるべく前向きになる言葉を! と思いながら伴奏しています。
中学受験の「ゾーン」に入れるか
ただ、やっぱり思うのです。
最終的に受験期にどこかで、
「一日、一時間、一分でも時間が欲しい。もっと時間があれば出来る。」
というゾーンみたいなものに入らないといけない。きっと。
まれに、そのゾーンに入らなくてもどうにかなる人もいますが、
この経験が後々の人生でとっても役立ちます。
ゾーン時に得た集中力や定着度は半端なかったりするのです。
「強いチーム」とは、ゾーン経験者が多いチーム
冒頭の監督がぼやくこと。
強いチームの監督をするのは比較的容易い。
弱いチームの監督を任された時が、難しい。
これは、
強いチーム=ゾーン経験があり、どこまですべきか知っているメンバーが多い
弱いチーム=ゾーン未経験メンバーが多い
のだと思っています。(違ったらごめん)
ゾーン未経験の我が子をどう導くか
さぁ、ゾーン未経験者の長男を引き上げるか?
いずれ多くの受験生がゾーンに入るのですが、
少しでも早く入るべく、充実した夏休みにしたいです。
ではまた!
