万年ヒラの入社20年近い私、辞令が出て、なんと『係長』になりました

2007年くらいだったと思います。

当時、中央研究所の研究員だった私は、後輩から1冊の本を貸してもらいました。

 

その本の著者はこんな名前でした。

勝間和代

当時、研究所は明らかに男性社会。

女性の私や後輩は、「女性」という性別だけでお茶くみをさせられたり(男性はしなくて良し)、女性は行事に出なくて良いという訳の分からない風習に戸惑っていました。

 

そんなモヤル毎日の中、読んだ本でした。

さすが!著者はファーストペンギン中のファーストペンギン。ガツンと心に響きました。

今でも覚えている内容、

男女の差は日本社会には絶対的にある。

年収1,000万の男性と年収600万の女性は同価値。

どうか、自分と男性を比べて、悲観しないで!と。

 

なるほど。

その時私はこう思いました。

 

じゃあ、男性の部長が、女性の係長じゃないの?

ってことは、この男尊女卑の会社で、

係長になったら、すごくない?!

 

********************

昨年、進級試験のための外部アセスメント試験を受けた私。

結果は、上司からも高得点だったと伝えられました。

 

もう一回受け直し!と言われる人が多い中で快挙だと周囲にも言われました。

しかし、

昇進させてもらえませんでした。

 

この一年、自暴自棄状態。

それでも、プロのサラリーマン。

朝が来たら子ども達の用意をして、黙々と会社に向かい、ひたすら業務をこなしました。

仕事では、着実に成果をあげていきました。新規性のある技術だったので特許を出願、社内賞としても取りざたされました。

 

昇級もせず、ひたすらヒラ。

私の所属する会社は、階級制を導入していまして、その階級に応じた業務を命じられます。

 

ええ、私に課された研究課題、

思いっきり階級越え

 

クッソーーーと思いましたが、

それはそれは淡々と仕事をしました。

 

ほぼ人と話さずに、毎日実験に明け暮れ、トライアンドエラーをただ繰り返しました。

話相手はこのブログくらいでしょうか。

 

一方で、

得意になってきたプログラミングを社内に広げるべく、

講師としてPC10台以上の申請も行いました。

届いた新しいPCにプログラミング言語の社内パスを通す設定も1人でしました。

もはや、情報システム部もお手上げだと言われた案件です。

私も専門外。逃げ出したかったですが、誰もやる人がいないので、黙々とこなしました。

 

講師は4月から始め、受講生はプログラミング初めましての素人。

手取り足取り、15人ほどのメンバーを2つに分け、2週間に1回のペースで細かい授業を行いました。

もちろん、本業の研究の傍ら。

徐々に受講生のレベルも上がり、この3月に講義発案のアプリを2~3個リリースできそうです。

 

上席からの信用は知りませんが、

受講生からの信頼は、

爆上がりしました

 

頼むと、快く動いてくれる仲間が増えました。

爆速で業務が進みます。

すごいことです。

 

先日、いよいよ噂を聞きつけたAランク部署の管理職から、

「ぽにさんが開発したコードや実験結果、秘密裏に全部ちょうだい」

といわれました。

散々Fラン部署にいる私を馬鹿にしていた人達から、まさかの依頼。

 

ええ。

当たり前ですが、微笑んで無視しています

簡単にあげるかいな。公式に依頼書をお願いしますよ。

 

そんな中、人事発表がありました。

 

心はもう何も期待していません。

ここ何年も、「ぽにさんの成果には感謝している。悪いようにはしない。」と言っていた直の部長達。そう、うちはFランなのでコロコロ上が変わるのです。

変わると評価がリセット。

もう、期待もしていません。

 

来年度の配属や責務が配られました。

 

私の名前の所に、

係長 ぽに

と書かれていました。

 

えっ?マジ??

今?

なんで?

ハテナしか浮かびません。

 

でも、書類上は係長になったよう。

 

20年近くヒラの研究員で、昇進ももう何年もしていません。

同期はとっくの昔に係長になっています。

「係長だって!やったー!」なんて今さら、誰か同期に自慢したいなんて思いません。むしろ、恥ずかしいです。

 

でもね、やっぱりどこかで嬉しかったですし、こんなに期待していない私でも、グラッときました。

中学校の時に、男子に立て続けに告白されたら、こんな感じになるのかもしれません。知らんけど。

 

なので、オジサン達が出世にこだわることも良く分かりました。

 

分かりましたよ。

出世は、

麻薬です

 

きっと、もっと早くこの役職をもらっていたら、

私は忠犬のごとく会社に尽くしたと思います。

しっぽをフリフリし、ハァハァ息を荒くして。

家庭を犠牲にして、何なら子供は諦めていたかも。

 

うん。

ある意味、出世が遅くて良かった。

もしも10年くらい前にこの役職をもらっていたなら、

会社という組織の少しでも上に進むことに中毒性を感じていたでしょう。

完全に。

 

でも、もう目は覚めています。

『係長』に騙される年代でも、浮足立つ年でもない。ちょっとグラッときたけど。

 

淡々と知識や経験を広げ、家族と自分のタイミングで、

自分の好きなことをしようと思います

 

でも一つだけ言わせて下さい。

 

勝間和代氏の話を大きく、それはそれは大きく解釈すると、

女性の係長は、

男性で言えば部長なはず。

 

うん。

私、きっと頑張ったよ。

 

ではまた。

 

クリックに涙します。

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ABOUTこの記事をかいた人

10数年前の入社当時は、バリバリ系(自称)を目指してヒジ張って働いていました。 メディアに紹介され、優秀な女性として会社の重要ポストに・・と本気で考えていました。 現実は全く違い、自分の中で上々の結果だと思っても平凡な評価。現実と理想の違いに悶々とする日々。 結婚、自らの転勤、DINKSを経て、待望の子供を出産。 2回の育休を取得し、現在4歳、6歳の育児中。 もうすぐ3人目の出産を控える。 約50平米、賃貸マンションを何とか快適にと模索の日々。 夫婦共に技術系総合職、 お互いの実家は遠方(完全核家族)、 バタバタの育児、 主人は早朝(繁忙期は5時)に出社、 夫婦共に遠出の出張も・・ どこまでいけるか奮闘中の共働家、ともばたけ!