大変お待たせしました。
社長賞受賞のお話のつづき、最終話です。
【今までのおはなし】
- ①【社長賞 受賞?】憧れと現実のはざま
- ②【社長賞 受賞?】取ったら幸せなのか?今まで、いばらの道しかなかったんだけど・・
- ③【社長賞 受賞?】物議をかもした1つ目の『幻の社長賞』について
- ④【社長賞 受賞?】やっと回ってきた社長賞級案件と妊娠するなら今!という狭間
- ⑤子供と仕事、どっちを取るの?【社長賞 受賞?】
- ⑥栄光とチャンスは2度と来ないかもしれない。けど、それでいい!【つづきもの:社長賞受賞?】
- ⑦幻の社長賞。功労者は、なかったことにされた・・
- ⑧もうひとつの社長賞*会社に見切りをつけたいが辞められない・・と思った矢先のお誘い
- ⑨突然の発表会、モチベーションは落ちていても、ビジネスはすすみます
- ⑩役員発表。緊張と期待のはざま
- ⑪ペーペー社員が、社長賞をかけた役員発表。反応と結果はいかに?
【ザックリあらすじ】
昨年、死に物狂いで結果を出し、特許も申請。
しかし、評価も平凡で、管理職試験にも落ち、モチベーションぐらぐら初夏。
たぶん、顔にも『明日にでも会社辞めたいです』って書いてあったと思います。
そんな中、上席に呼び出されます。
うん。
なんですと?
役員発表ですと?
私がリーダーを務めるプロジェクト。
昨年予想していたよりも成果があったため、少し注目を集めています。
すったもんだがあってノミネートさせて下さい!と申し込んだ社長賞。
選考会となる役員発表会に呼ばれたました。
発表当日。
ドキドキする私。
後輩の佐々木君はひょうひょうとしています。
無事に発表が終わり、質問コーナー。
うん。
意外にも、役員の方々、
目次(タップすると飛びます)
食いつき凄い!
なかなかの好反応(←今ここ)
「では、この辺りでよろしいでしょうか?」
司会者の方に退場を促されました。
「この後、審議に入ります。また後日。」
ありがとうございました。
深々とお辞儀をし、退席しました。
廊下では、課長が待っててくれました。
どうでも良いですが、うちの課長、めちゃくちゃ真面目で、三谷幸喜にソックリです。
いちいち、計算なしで面白い。
でも、今日は顔を見たら安心しました。
「どうだった?いい感触だったんじゃない?」
課長の顔をみて、緊張しました~~と一言。
すると、ひょうひょうとしていた佐々木君。
「僕も緊張しました。
って、実は僕。
目が悪くて、特に暗闇では見えないんです。」
えっ、もしかして・・
「はい。誰がいるのか全く分かりませんでした。人いたのかな?くらい。」
あんた、大物だわ
そんな他愛ない会話をしながら、自分達の研究室に向かいました。
担当部長には終了を報告。
「うん。ご苦労様。いつ結果がわかるんだろうね~」
と言われ、
ね~いつなんでしょうね。
ドキドキしますね~
なんて話をしていました。
んが。
1週間経っても2週間経っても、連絡なし。
1か月後には、自分達ですら『社長賞』のことを忘れていました
そんな中、もう一つのプロジェクト、
約4年前からスタートし、
立ち上げから私が2年リーダーを務めたプロジェクトが『社長賞』を受賞することになったよ。
との報告が、会社のチームチャットで流れてきました。
社長賞を受賞するのは、現プロジェクトリーダーだけ。
ふーん・・
まぁ、いいんだけど。
というか、よくない!と言った所でどうかなる訳でもない。
他のメンバーも複雑だろうな。
あーー会社なんてそんなもんだ。
誰が受賞しようと、どうでもよし。
でも、社を盛り上げるためにも『分かりやすく頑張ったプロジェクト』は表彰しておきたいんだろう。
社長賞のお知らせは、9月号の社内報に載るとのこと。
ふーん。
良かったね。
チャットが来た時、久しぶりに、
あれ?
技術発表した社長賞ノミネートはどうなったんだ?
って思いましたが、まぁいいか。
と特に気に留めていませんでした。
で、グイーーンと初回に戻ります。
時は流れ、9月になり、
そう。
社内報が配られました
ドドーーン!
と載る、例のプロジェクトの現リーダー。
その頃には私の気持ちも落ち着いていて、というか、もう会社に何も期待していないし、はいはい。そうかい。そうかい。良かったね~
って感じ。
社内報を冷めた目で見ていました。⑦幻の社長賞。功労者は、なかったことにされた・・
しかし、同じ巻頭ページになんとなんと、
我々2人、
ぽに&佐々木の名前が載っていました
「ぽにさん、名前が載ってること知ってました?」
しっ、
知るかぃ!!
顔を見合わせ、
ただただビックリする我ら。
内容としては、『現時点でも社長賞レベルだが、更なる結果が出そうなのでその時にまた表彰する』ですと。
なにそれ?
今あげたら??
でも、褒められていることには間違いない。
で、すぐに課長の所に持っていきます。
知っていましたか?
「ほんまや!載ってるやーん!」
驚く三谷幸喜。
「ぽにさん、知ってた?」
知りませんよ!
知ってたら、課長に相談してますよーー!!
「そっか!でも、良かった。おめでとう。
これでお墨付きってことで予算も大量に流れてくるよ。
君たちのチームが頑張っていることが認められた。
よし、頑張ろ!
とりあえず、部長の所に行ってくる!」
走る三谷幸喜。
で、しばらくして、帰ってこられました。
「部長も知らなかったって~~!」
えっ。
てか、我々の部署、
どこまでFランなの?!
教えておいてよ。最上層部たちよ。
ヒラの私達はまだしも、うちの部署のメインパーソンには言っておいてよ。
プロジェクトメンバーにも、
「ぽにさん、知っていたのなら教えて下さいよ。」
とチャットが来ましたが、
私も社内報で知りました(汗)。みなさん、通ったみたいなので頑張りましょう!
と返しました。
なんだろ。
最上層部たちにしてみたら、
ヒラ達を鼓舞するために設けた賞だと思いますが、
雑というか、逆に疑心暗鬼になり、ツッコミどころ満載。
まぁ彼らには、他にも優先すべき大切な事項があると思うので、もらえただけ有難いとします。はい。
今回、嬉しい反面、
所詮、みんな組織の『駒』だよな・・
と気が付きました。
何度目の『きづき』だよ・・と自分にも呆れますが。
それでも、朝になったら準備して、会社に向かう。
1日のゴールデンタイムを捧げ、必死に与えられたタスクをこなす。
時に運が良ければ注目されるお鉢が回ってきますが、ほとんどがそうではない。
私も入社して15年くらいでやっと『面白みのある課題』が回ってきました。
そして、課題の重要性や重圧度と給与が連動している訳ではない。
日本企業だと、どんな課題でも一定の給与。
ちゃーんと年功序列。
今回、プロジェクトで何度も嫌な思いもし、
もちろん今回みたいな社長賞も頂きましたが、
頑張らなくてもええかも
と思いました。
てか、リーダーになったり、しんどい思いをする割りに給与も評価も変わらんやん!やり損じゃん!ってモヤモヤ。
これは、プロジェクトに参画する若手達も思ったみたいで『あれ?ヤル気搾取?給与・評価は変わらないのに』と相談される場面も、実はありました。
2つの社長賞に絡んだからこと、私自信も、
社長賞って、意味なくない?
と感じざるえません。
評価にも反映されず、給与も据え置き、管理職試験には高得点でも落ちる。
しょーもな。
と思ってしまいました。
賞あげたらか、やる気でたでしょ?
と上層部は思っているかもしれません。
でも、
賞に絡んだからこそ、現実が見えました
自分のプロジェクトのメンバー、特に若手もそう思ったと思います。
おそらく、近い将来彼ら・彼女らは転職するでしょう。
『優秀なので面白い課題も与え、社長賞にも絡ませたのに、何がダメだったんだ?』
と思った時にはもう遅し。
結局、やる気や面白みも大切ですが、
適切な報酬や評価がないと今の人はついてこない。
30年前は「長い目で見たら、今の辛抱は報われるから」という文化でしたが、
これだけ世の中がコロコロ変わる中、
長期スパンで見た時に、所属企業が残っている保証はない。
評価すべき時に適切かつ丁寧な対応をしないと、人は離れるよ。
今回の社長賞。
ある意味、社長賞以上に得るものがありました。
賞を取ったからこそ、
いよいよ日本企業に呆れております。
さぁ、私、ここにいつまでいるの?
どうしようかな~~
以上、社長賞のお話でした。
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