最近、何かと
リスキリングしましょう
というお触れを見ます。
政府も促しているため、企業もSDGs並みに乗り始めました。
その白羽の矢が立つのはなぜか、
若手+10年くらい。
いや待て。
本当にリスキリングが必要な人達は、
携帯電話もない時代、ブラウン管テレビの時に、学校で学んでいた人では?
まぁ、私自身もその世代に片足突っ込んでますが(がっつりリスキリング対象者)。
では、
有効なリスキリングとは何でしょうか。
今日はそんなお話。
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私は2022年、新卒から勤めた会社を辞めようと行動を起こしました。
理由は簡単!
このブログをよく覗きに来てくれている方はもう聞き飽きたと思いますが、繰り返しますよ。
- 特許が権利獲得された
- 新たに特許が出願できる研究を開発した
- なのに、評価は平凡
- 進級試験に落ちた
で、直すところはあるでしょうか?
と直属のボスに聞いたところ、
「ない。君は周囲からの評判も良いし、技術も人柄も何も悪くない。ただ、今回は役員会でも君の番ではないと決まった。」
という返答でした。
これは、もう、
やってられん!
あばよ!!
転職活動もして、人事のプロの友人にも職務履歴書のアドバイスをもらい、いざ、脱出!
と思いましたが、
- 夫の転職
- 三男のイヤイヤ期
- 次男の小1の壁
が高く立ちはだかりステイしました。
オジサン達の引き留めもありましたが、私の中ではあくまでもゆるーい効果でした。
もちろん、モチベーションは地に落ちています。
しかし、技術系として、
人材を育てることは怠りませんでした
誰も言わないから自分で言います。
偉いぞ!私!
現在進行形で育成を行っています。
何を行っているかというと、
プログラミング
です。
pythonというプログラミング言語を使える人材を増やすために、
2022年の春から小さな社内プロジェクトを立ち上げました。
15人くらいのメンバーに教えていまして、
もうすぐ1年が経とうとしています。
2週間に1回のペースで90分みっちり授業。
さすがに15人を1度に教えると大変なので、2班に分けて前半・後半で授業。
見逃し配信もできるように、毎回ビデオ撮影もしてもらっています。
内容は・・
とにかく基礎!基礎!基礎!
- Excelのインポート方法
- グラフの描き方
- 画像の扱い方
- 保存、出力のやり方
その場で簡単な課題を出し、一緒にプログラムを組みます。
- 数枚の画像の名前を一気に変更する
- フォルダ内の画像を全てトリミングする
- 解析した図を新しいフォルダに保存する
こんな感じの単純な課題から始めました。
講義のおわりに演習問題を解いてもらい、
問題が解けた人から終了。
最後になった人に小さな罰ゲームとして会議室の跡片付けをしてもらいます。
受講生たちは出来るようになった?
結論から言いますと、
0が、
10~15点くらいになった感じです。
(100点が業務でゴリゴリプログラミングを使えている人になる感じです)
な~んだ。
10~15点ですか、それじゃあまだまだですね。
と思うでしょう。
ええ。まだまだです。
しかし、
0を1にするのはとてつもない労力がいりました。
この0から1までの間、先ほどの例題のように、
つまらない基礎を叩き込みました。
受講生の皆さんはよく耐えてくれたました。
みんな、工場のような現場で働く、どちらかと言うとブルーカラーの方々ばかりです。
卒業形態も、高卒・短卒・大卒が混合されています。
正直、もしかするとはじめの数回で離脱者が続出すると思っていました。
聞いてくれます?
離脱者0名
かーなーり、踏ん張ってくれました。
拍手!!
やっぱり、学び直しは大切です。
内容というよりも『学ぶ機会』が受講者をヤル気にさせている気がする・・
受講生がゴリゴリプログラムを書けるわけではないですが、
『プログラミングってただのツールじゃん!怖くない!』
と思えるようになってきました。
昨今、政府でもやれリスキリングがどうだとか言われています。
とはいえ、
何をどうすれば良いか分からないのが本当のところ
私もプログラミングを教えながら、
これが本人たちの仕事に直結するかと言うと、
そうではないと思っています。
でも、繰り返し行う業務や、画像を整理する時とかに、
ハッ!これ、プログラミングで解決するんじゃないの?
そうだ!ぽにさんの所に持っていこう!
一緒にプログラム作ろう!
と思ってもらえればいいな~と。
さて。このプログラミング講義の動きに、
意味があるの?
と聞いてくる人がいます。
こういう方は数パターンいまして、
- そんな難しいものを教えて意味があるのか
- 彼ら彼女たちの業務に直結しないじゃないか
- リスキリングするならその内容じゃなくてもいいんじゃないか
という意見です。
特に管理職の方々から沢山イチャモンを付けられました。
中には役員もいました。
うん。海のモノか山モノもかも分からないプログラミングという技術。意味がないと思うのも分からなくもない。
でもね、受講者は、
会社が自分達を学ばせてくれている所に恩を感じているよ
これ、ホントに。
もしかしたら、フツーに暮らしていたら出会わなかったプログラミングに、
会社の研修の一環として受けられるようになり、
勤務時間内に勉強OKと言われる。
これだけでも、十分、
この会社で働いていて良かったな
と思える理由です。
ちなみに、リスキリングの人気スキルは【プログラミング】。
他には、マーケティングスキルやコミュニケーションスキル、マネジメントスキル、語学力など。
先にもあげたように今回、講義を受けている人は工場のような技術現場の人が圧倒的に多い。
そんな人にプログラミングが必要ないと思っている管理職や上層部がいるのが、私にはゾゾゾと震えます。
工場で機械触っている人ですよ。
繰り返しの動作がプログラミングの最も得意な分野です。
考え方としても必要です。ホントに。
リスキリングに何が有効であるかは、個人によっても立場によっても違います。
一方でリスキリングの言葉の適宜とは【新しいことを学び、新しいスキルを身につけ実践し、そして新しい業務や職業に就くこと(リスキリング後藤宗明著)】らしい。
現時点で何が正解かは、
いまいちまだ分からない。
始まったばかりですし。
だから講師役の私も手探りの部分が多い。
そんな時に、反対している管理職が私の所に来て、
「プログラミングのリスキリングはいらないのではないか」
と苦虫を嚙み潰したような顔で言うので、
「では、代替案はありますか?」
と聞くと、声をそろえて、
「ない」と言うのです。
否定だけしに来て、
相手のやる気や気持ちを削ぐあなたこそ、
リスキリングしてください。
リスキリングには、コミュニケーションスキルやマネジメントスキルもあるらしいっすよ・・
と心の中で思わずにはいれれない、
2022年の年度末でした。
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