地味に好評をいただいている夫のエッセイシリーズ。
【今までのお話】
さて,
今回は、子供の教育について。
「今後の子供たちの教育どうしていこうか?」
と妻が話しかけてきました。
今の生活にいっぱいいっぱいで、怒涛の毎日を過ごすことに目が向いており、子供の教育に関し特に何も考えていません。
「そうだね。どうするかね?今すぐってわけじゃないから少しずつ考えていこうね」
とその場しのぎの返答。
「えっ、どうでもいいじゃん。何とかなるよ」
何て無責任な言葉をこたえようもんなら、家庭不和が目に見えていました。
やっぱり、10年以上夫婦生活を続けているとその辺の勘所は分かってくるものです。
その場しのぎの言葉でしたが、やっぱりこれは改めて真剣に考えてみる必要があるようです。
子供の教育について考えてみることにしました。
次に妻と子供の教育について話す前に自分の考えを少し整理しておこうと思います。
う~~ん。
う~~ん。
(考えるオッサン)
何とかなるかな?
これが考え始めた時に出た結論です。
教育についての考え方を話す前に、自分の育った環境の振り返りをしていきたいと思います。
※エッセイ第1回目に続き、少し過去の振り返りになります。
僕は、東京の下町に生まれ育ちました。
治安は決して良くなく、万引き・カツアゲ・ひったくりの横行する所でした。
ビニール傘の取っ手?近くの金属を取り出すと、自転車の合い鍵になる。
僕はやっていませんでしたが、ビニール傘を分解して取り出した部品で自転車を盗む人もいました。
一部の不良にとっては、そこいら辺にある自転車は自由に使えるお金のかからないレンタサイクルだったのです。
今考えるとすごい環境ですね。
当然、そんな環境ですから教育に関する意識は親も子も低い。
地元の公立小学校から意識高く私立中学校の受験をする人は極わずか。
現在、中学受験の目的は、大学受験に有利になるような選択とよく聞きますが、僕の地元では『公立回避』一択でした。
地元の中学校は知る人ぞ知る悪名高き中学。
近隣の中学生から恐れられていました。
この中学のOBは、エリートコースが待っており、反社会的勢力という巨大派閥に入る方もチラホラ。
小学校でそれなりに目立つ子とかっているじゃないですか。
そんな人が中学に入るとまず、不良の神7に呼び出されて、ボコボコにされるのが儀式になっている。
圧倒的な階級制度を維持するため、暴力が横行していました。
自分の階級を上げるには、タイマンをはり喧嘩に勝つしか方法がありません。
※僕は当然、底辺階級の平民として過ごしていました。
学級崩壊しているクラスも多く、まともに授業にならない教科もあるぐらいです。
改めて、思い返してみて、凄い環境で生活していたなと思います。
そんな背景もあり、大学進学のためよりは、普通の中学校生活を送れるようにしてあげたいという親の思いから中受を選択する人がいました。
一般的には教育環境としては劣悪な環境で育ちました。
僕は地元の小学校、中学校、学区内の公立高校に通っていました。
つい、数年前小学校の同窓会がありました。
劣悪な環境で育った人たちの今が知れる所。
それが同窓会です。
ある意味、子供の教育について考えられる答え合わせの日です
正直、周囲の大学進学率は低く、有名企業に勤めるバリバリな人もほとんどいなかった気がしますが・・・
みんな、それなりに苦労しつつも楽しく人生を過ごしているようでした。
内装業、倉庫業、専業主婦、SE、サラリーマン、飲食経営、教師などなど・・・
不良がいても、授業崩壊しても、子供はたくましく育ち、順応するのだな~と思いました。
小学校の同窓会に行って、「特に教育について考えなくても大丈夫だな」というのがその時の僕の教育観となりました。
この考えは覆らないかなと思っていましたが・・
最近は少しずつ考えが変わってきています
自分でも意外ですが、
視点が変わりました。
おっと、話が長くなりそうなので、この辺で一旦終わらせて頂きます。
続きは次回で。