夫のエッセイ『男性育休の1番のハードル』

私の業務が超絶多忙になってくると、

夫がPCに書き貯めていたエッセイをいそいそと献上してきます。

 

そう、他のブロガーさんが、YouTubeや音声放送など、多角的に活躍されている中・・

業務がひっ迫してブログを書く時間が全くない。

みなさん、どうやって時間を捻出しているのでしょう。

すこぶる優秀なのでしょう。もしくは、業務がひっ迫しておられないのか・・とにかく、私には難しくなってきました。

 

いやね、前も忙しくはありました。

でもね、出張が結構あったんです。

 

移動時間やちょっとした休憩時間にスマホでちょこちょこっと記事を途中まで書き、ストックを作ることもありました。

コロナ禍になり出張はほぼ皆無。

 

部署異動に業務過多。

お家に帰ると家事と育児でスマホを見る時間すらない。

プライベートのLINEも返せずに寝る日もあります。

 

もちろん、ブログ記事のストック0。

 

で、夫のエッセイストックだけがたまっているではないですか・・

ということで、ピンチヒッター。

なぜか人気の夫のエッセイ、

始まり始まり~~

男性育休の1番のハードル

1歳児 育休

 

男性が育休を取るにあたり、不安なことはいくつかあります。

お金のこと、家事・育児のこと、仕事のことなどなど。

 

色々とある中で一番のハードル、

 

僕の場合、

育休取得を会社の上司に伝えることでした

 

この会社で出世してやろうなどと言う野心は元からないのですが、悪く思われたくないという気持ちはやっぱりあります。

 

育休を取ることで左遷させられるのでは?

降格させられるのでは?

窓際族に追いやられるのでは?

と思ってしまいます。

 

2019年にもアシックスの男性社員が育休をとったことで、不当な扱いを受けたとして提訴しています。

その詳細な中身は分かりませんが、アシックスほどの大企業であってもこのようなことが話題になったりします。

 

・・少し暗くなってしまいます。

 

 

ちなみに僕の勤めている会社は、よく言うと伝統を重んじる、悪く言うと保守的な会社です。

今まで男性で育休を取得した人はいない。

そうです。

典型的な日本企業です。

いや、田舎に建てた企業の研究所なので、

文化でいえば1990年代くらいかもしれません

 

強烈な男性社会。

 

当たり前に、周囲にはモーレツサラリーマンしかいません。

奥様は専業主婦。育休なんて毛頭も考えたことのない猛者たちしかいない環境です。

 

そこで、育休取りたいと言えるか?・・考えただけで、恐ろしくなります。

 

男性育休を上司に伝えること、それ自体がかなりのストレスでした。

 

会社は会社

家庭は家庭

会社のことも分かるけど、家族のことも考えて。

 

妻から色々言われました。

もちろん、わかります。

大事なのは100%家庭です。

家族です。

 

でも・・・

その大切な家族を養うために会社で働いて給料をもらっているのも事実です。

給料元から嫌われるのはどうしても避けたい。

 

難しいところです。

 

 

僕は3人の子供のことを心から大切に思っていますし、できれば一番近い場所でずっと見守っていきたいと思っていますが・・・

 

ただ、それ以上に日本的な企業で育休を取ることのデメリットを感じてしまいます。

 

しょせん僕はサラリーマン。

 

会社の方針や上司の考えに左右されてしまう、もろく弱い存在なのです。

平凡を求めている僕にとって、会社や上司からにらまれることはしたくない。

 

会社から悪い印象を持たれたくない気持ちと妻からのプレッシャー

2つの大きな存在の間で、揺れ動きながら育休を取る決心をしました。

 

そんなこんなで、上司に育休取得を伝える時は、めちゃくちゃ緊張しました。

 

 

この緊張感を過去の出来事に置き換えると・・・

 

妻にプロポーズした時と妻との結婚を僕の両親に伝えた時と同じくらいの緊張感でした。

 

手や脇はじっとりと汗をかき、焦りに焦っていました。

 

「あの、お時間頂けないでしょうか・・」

ぼそりぼそりと育休の懇願をする僕。

 

上司への報告を何度も妻と練習をしたのですが、あらかじめ書いていた台本の3割しか伝えられませんでした。

※もちろん、この台本は妻に添削してもらいながら作り上げました(どんだけ~)

 

あ~自分が情けない。

 

 

100%の伝え方はできませんでしたが、僕が育休を取りたいということは何とか伝わりました。

 

法律上、育休取得を止めることは会社側に決定権はないので、承認はしてくれましたが・・・

 

やっぱり、緊張しました。

うまいこと言って、会社側にもメリットを示して、ウィンウィンな関係を築ける営業力があればいいのですが・・・

 

僕はノー営業力。なかなか難しい。

 

育休をとったことで、めちゃくちゃ怒られた夢を見たこともありました。

「あ~夢か~夢でよかった」

昔のべたなドラマようなセリフをリアルにはきました。

 

育休の法律的なことを調べてみると、金銭保証や育休の取得期間などは世界的に見ても、一二を争うぐらい恵まれているそうですが・・・

なかなか男性育休取得者が増えません。

 

実体験しかたらこそ、

「そりゃそうだよ~~~」

って思っちゃいます。

日本で育休取得者が伸びない理由は、日本人特有の忖度(そんたく)、つまり空気を読むところにあるのではないかな?と考えます。

 

いくら権利や制度を整えても、その組織に属しているひとの『常識』が組織の『市民権』を得ます。

 

つまり、大多数の人が取っていない制度は、なきものとされる・・

ジャパニーズな僕の性格上を考えても、それに歯向かうのは、苦しい。

 

国が懸命に、男性で育休を推奨していますが、

なかなか厳しいと身をもって感じています。

凄く残念なのですが。

 

とはいえ、育休は、僕にとっても、

家族にとっても、

かけがえのない財産となりました

 

嘘みたいな話ですが、

妻からも信頼度も格段に上がりましたし(おそらく)、

僕自身も全然違う自分の面を発見し、

自信につながりました。

家事や育児はぜーんぜんでしたもん。

家計管理も妻に任せっぱなし。

でも、

おや?

僕もなかなかいけるじゃん!

と思え、今ではいくつかを積極的に担当しています。

 

常識は時代と共に変化します。

この文章を5年後、10年後に見たら、「こんな時代があったのだ」と笑える時代になっていることを切に期待しています。

 

次回も違う分野でのエッセイを投稿します。続編を!と思ってくれた方はクリックお願いします。

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ABOUTこの記事をかいた人

10数年前の入社当時は、バリバリ系(自称)を目指してヒジ張って働いていました。 メディアに紹介され、優秀な女性として会社の重要ポストに・・と本気で考えていました。 現実は全く違い、自分の中で上々の結果だと思っても平凡な評価。現実と理想の違いに悶々とする日々。 結婚、自らの転勤、DINKSを経て、待望の子供を出産。 2回の育休を取得し、現在4歳、6歳の育児中。 もうすぐ3人目の出産を控える。 約50平米、賃貸マンションを何とか快適にと模索の日々。 夫婦共に技術系総合職、 お互いの実家は遠方(完全核家族)、 バタバタの育児、 主人は早朝(繁忙期は5時)に出社、 夫婦共に遠出の出張も・・ どこまでいけるか奮闘中の共働家、ともばたけ!