続⑤『会社、辞めます』と上司に言った件

会社辞めますシリーズ の続きです。お付き合い、本当にありがとうございます。

【シリーズ過去記事】

「会社、辞めます」と上司に言った件

続①『会社、辞めます』と上司に言った件

続②『会社、辞めます』と上司に言った件

続③『会社、辞めます』と上司に言った件

続④『会社、辞めます』と上司に言った件

 

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もう15年以上前のはなし。

 

私は就活に大変苦労しました。

当時、「理系だけど就活はスムーズだったよ」という人は、研究テーマが企業と一致しており、推薦枠で大企業に入った人くらいかもしれません。もしくは、ミラクルハイスペックか・・

超氷河期を少し抜けたくらいですが、企業の研究員は狭き門でした。

 

就活はネットでのエントリーする会社もありましたが、手書きのシートを求める所も多く、1枚書き上げるのにもヒーヒー。

 

『四季報や企業情報を見て就活をしなさい』

学校側から言われても、自らの研究も忙しく合間を縫っての活動。

そして、企業研究をしたからって、内定をもらえるわけではない。

 

受けては届く、不合格通知に落胆していました。

 

理系学生は、大学院修士課程を出た後に企業の研究員になる方が多いのですが、この頃、博士課程に進む人も多くいました。

後に、社会問題ともなるポスドク(博士を取った後、数年国からお金をもらいながらポストを探しつつ研究する)の大量生産のド真ん中に私もいました。

 

就職できなければ、大学に残る。

という風潮も選択肢もありました。

 

しかし、

どう考えても自分は1人で研究者として世界と戦えるような器ではないと自覚していました。

個人戦では到底無理。

要領が良い方でもないですし、地頭は極めてアホ。

 

興味ある研究をしている企業に入り、

その企業の地盤や功績を使いつつ、

世界と戦うのが最良の道だと思っていました。

 

なので、落ちても落ちてもエントリーシートを止める訳にはいかず、とにかく少しでも自分が興味がある分野はアタックし続けました。

 

そんな中、

唯一、内定を頂けたのが今の企業だったのです。

桜 サクラ

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部長との面談後、

 

「残ることを考えて欲しい。辞めるのは一旦保留にして。」

 

と言われ、

 

う~~ん。

 

と思いながら自席に着きました。

 

新卒から働いている企業なので、辞めるのは勇気がいります。

 

ここ以外知らない。

 

でも、思い切って辞めるのもアリかな・・・

と思う自分もいました。

 

帰宅後、夫に相談。

新しい環境でチャレンジするのもいいかもね。

と後押しをしてくれました。

 

我が家は3人子供がいます。

お金ももちろんかかりますし、私も自分の技術や人生の挑戦をしたい。

働くことは大前提です。

 

そうだな。

卒業しようか。

 

そういえば・・

部長と面談の時に、気になることを言われました。

 

「ぽにさんには、後輩育成にも携わって欲しい。今年入社した新入社員の佐々木君は凄く優秀だから。彼の面倒と中央研究所から異動してくる人達の後輩指導もお願いしたい。」

 

と言われました。

 

う~ん。

佐々木君、話したことないんだよね。

 

最近入社してくる人はすこぶるハイスペック。

中央研究所だと最高学府とか当たり前にいるし、ひぇ~~っていう経歴の人が本当に多い。

Cランク部署でもそれなりに高学歴。

 

一方で、個人的には学歴と仕事ぶりに相関はそんなにあるかいな・・とも思っています。

ハッキリ言って、高卒や短卒の方々がいなければ、全く成り立たちません。

一緒に仕事していても信頼できますし、何なら自分よりも至極、優秀。

自宅から通える人が多いので、家庭からのフォローも手厚く、会社員として安定しています。

変に全然違う地域から高学歴の人を募るよりも、地の人を採用した方が良いのでは?

と勝手に思ったり。

 

う~む・・

佐々木君か。

2020年4月入社。

この1年間、コロナ禍で大変だったけど社内のいろんな部門に研修に行ってたみたいです。

確かにどこからもウケがよかった。

作業も的確で、理解も早く、質問もちゃんとする。

コミュニケーション能力も高い。

そんな評判を聞いたことがある。

 

って、どんな子なんだろ。

一度話してみるか。

どうせ、もうすぐ辞めるんだし。

 

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佐々木君、ちょっといいかな。

自分の席で作業する彼に話しかけました。

 

佐々木君は、ちょっとビックリしていました。

そりゃそうだ。

いつもほぼ無駄話をしないオバちゃんが雑談しようとしている。

マスク越しでも構えているのが分かります。

 

  • 1年間どうだったか
  • 会社に対してどう感じたか
  • 働きやすいかどうか・・

 

うーーん・・

ザッ上司の質問。

 

私、雑談、下手やな(滝汗)。

全然盛り上がらない会話。

 

ところで、佐々木君、あなたは専門は何なの?

 

「僕、リガクブ 出身です。」

 

へ~~理学部?

 

「いえ、違います。医学部です。」

 

へ~~医学部か。

 

って、へ?

医学部?

 

「そうなんです。全然分野違いますよね。」

 

えっ、医学部って、あの臨床とかする医師になる医学部よね?

 

「そうです。医師免許を取る学部です。」

なっ、なんですと?

 

彼の出身大学は国立大学。

 

国立大学医学部出身が、

何でこんな所にいるん?

 

ここは、全然関係ない国内メーカーやで?

 

次回、クライマックス。さぁ、辞めるのか?残るのか?

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ABOUTこの記事をかいた人

10数年前の入社当時は、バリバリ系(自称)を目指してヒジ張って働いていました。 メディアに紹介され、優秀な女性として会社の重要ポストに・・と本気で考えていました。 現実は全く違い、自分の中で上々の結果だと思っても平凡な評価。現実と理想の違いに悶々とする日々。 結婚、自らの転勤、DINKSを経て、待望の子供を出産。 2回の育休を取得し、現在4歳、6歳の育児中。 もうすぐ3人目の出産を控える。 約50平米、賃貸マンションを何とか快適にと模索の日々。 夫婦共に技術系総合職、 お互いの実家は遠方(完全核家族)、 バタバタの育児、 主人は早朝(繁忙期は5時)に出社、 夫婦共に遠出の出張も・・ どこまでいけるか奮闘中の共働家、ともばたけ!