この連載、長くてすみません。
お待たせしました。
*今までの簡単なおさらい*
外部の試験結果も良好、課題や技術も申し分なしとのことだったのに・・管理職にできないですと。
部長は、私への負のイメージもあるよう。こりゃ、あかんわ。
「転職します」と宣言すると、取締役より、「辞めないで」とのこと。
一方、研究者の端くれとして、昨年度結果も出ており、今年もまぁ結果が出る予想。
うーん・・と思っている所で、部長が一旦会議室から出ていき、取締役と二人っきりに。
何だかんだで、「今度飲みにいこうか」という話になり、うやむや路線になりそうな予感・・
そして、最後に聞かれたことが私をグラグラさせるのです。その聞かれたこととは?
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部長が言いました、
「時間も時間だし、この会は終わりにしましょう。」
ええ。私もそうした方が良いと思います。
どれだけ話し合っても、管理職になれる訳ではない。
むしろマイナスになる気しかしない。
うん。
お互いに
部長が言います。
「最後に聞いておくけど・・
ぽにさんって10年後うちの会社でどんな人でいたいの?」
どんな人でいたい?
10年後?
ここにおるの?
なっ、ないかな~(白目)
って思う自分をグッとこらえ、もしもを想定します。
いや~~ないわ。ごめん。頭が回らないだけかも。
時間稼ぎも兼ね、逆に尋ねてみました。
部長は、私ぐらいの時、10年後、何を考えていましたか?
「えっ?」
面食らう部長。
チラリと取締役が見ます。
「うーん。私は、営業の課長職をしていて、とある広いエリアを全て任されていた。
10年後のことなんか考えられなかった。
でも、もっと考えるべきだったと思う。未来のことを。
まぁ、考えてもその通りにいかないのがサラリーマンなんだけど。」
うん、
そうだよね。
自分の考えているようにはいかない。
「ぽにさんの10年後は?」
私は・・うーん。ひねり出そうとする。
もしもこの企業にいるとしたら、
今回ダメだった管理職試験(厳密には試験は高得点だが、なぜかダメ)が数年後に繰り上げ当選になり、年齢的にもおそらく技術系の管理職になっているでしょう。
で、○○と△△の技術を前に進ませていると考えます。
特許にもいくつか絡んでいたら良いのですが・・
って、答えてみたけど、
答えながらこう思ってしまったんです。
えっ、
つまらん・・
って。
私の10年後のこの会社でのプラン、全然面白くない。
ワクワクなんて微塵もしない。
想定していることが、
きっと想定しているタイミングでやってくる。だけ。
立場的ににも、なれて課長職まで。
そう、マックス課長。
てか、別にめっちゃ出世したい!なんて思ってもいません。
他社や大学と共同研究やタイアップをする時に主担当になる機会がやたら多い。
その際に『肩書』があるのとないのでは違う。
なので、管理職になりたいと言っているのだ。
まぁ、それもさせてもらえないんだけど。
で、10年後を尋ねられて、
ワクワクはないかも・・
という気持ちが一層強くなりました。
今より10年前、30代になってちょっとぐらいなら、まだ仕事や会社全体も見渡せてなかった。
ここ5年くらいで様々な社内のプロジェクトに引っ張り出され、だんだん人物相関図や仕組みが分かってきました。
やりやすくなっている部分も沢山ありますが、
社に対する『魅力みたいなもの』はどんどん減っている。
というか、今回、管理職に合格していたら、
私はな~んにも考えずに、5年10年フツーにいたかもしれません。
いろいろ思う所はあるけど、管理職として期待されているのね!
よし。がんばろーって。
気が付いたら50代半ばになってるよ。
あぶねー(汗)
気が付く良い機会になったかも。
私は部長と取締役に、
ある意味深々とお礼をし、自席に戻るのです。
それからしばらくして、2つ小さな謎が解けました。
続きます。
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