昇進試験に落ち、管理職になれなかった話の続き。
*今までの簡単なおさらい*
外部の試験結果も良好、課題や技術も申し分なしとのことだったのに・・管理職にできないですと。
えっ?なんで?
*****
はじまりはじまり~~
2年ほど前。
ある日、自分の持っている研究課題で、思っていた以上に良い結果が出せました。
「これはいける!」
基礎的なシミュレーションを何度もしました。
うん。いける!これは使える。
鼻息が荒くなります。
一方、ラボベースでできても、実装や製品化に結び付けないと企業の研究者とはいえません。
机上の空論と言いますか、まぁ、あなたが1回できただけじゃないの?
という再現できない研究って結構あります。
実用化や実装が出来ないか考え、今回取り組んだ研究分野に詳しい後輩のB君に声をかけました。
B君は、ちょっと変わった人。
端々に上から目線というか、マウント感が半端ない。
そのため、取引先に何度かマジ切れされたらしい・・
で、私は上手くいきそうな結果を持って、B君の所へ行きました。
どう思う?
貴方の課題もこれで解決するんじゃないの?
すると、
「こんなの僕の経験と頭できます」
と一蹴されてしまいました。
私はビックリしつつ、ちょっと食い下がってみました。
えーっと、気持ちは分かるけど、もしもB君が休んだ時とか、代理が立てられないよね?その時に、このシミュレーションをしてみたら・・
「僕、休みませんし!」
おう。
まだ私、話している途中なんだけど。
食い気味で否定された。
思っていたよりも曲者だった。
こりゃ、引こう。
ということで、私は一度自分の席に帰り、当時の上司に相談。
上司も苦笑い。
「うーん。B君はぽにさんの技術で自分が今やっていることが取られちゃうと思ったのかな?そんな訳ないのにね。Y君と組めばいいんじゃない?」
ということで、切り替えてY君と組もうかという話になりました。
で、B君がいるフロアに行き、
さっきの話だけど、やっぱりいいわ。と伝えました。
B君は、先ほど私に言い過ぎたと思ったのか、
「でも・・」
と何か言いたげでしたが、私もこれ以上負の言葉をもらいたくないので、
いいよ。いいよ。違う人に相談するから。なんかごめんな~
と言って、その場を去りました。
その後、Y君と組んだ研究は程なくスタート。
2年目になった昨年、自分達の期待以上の結果を出し(ほんと、ただのラッキーパンチ)、かなりの功績として社内の至る所でお褒めの言葉を頂きました・・
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取締役と部長の前に座る私。
えーっと、
なぜ、昇進できないのでしょうか
恐る恐る、尋ねる。
部長は言いました。
「君には、もう少しマネージャーになる自覚を持って欲しい。」
ん?
「自覚が足りない。」
えーっと、自覚とは?
「君は、いつも焦っているよね。いつも忙しそうだ。
他のライバル企業の常務は、その昔、めちゃくちゃ余裕ぶっていたが、大量の仕事をこなしていた。
君はいつも忙しくて、余裕がないのでは?」
えーっと、私、忙しいは忙しいですが、
そこまで焦って見えます?
「君が優秀なのは分かるけど、他の人が話しかけにくいのでは?」
えーっと、
めっちゃ話しかけられるけど。
あまりにも色んな人から話しかけられるから、会議室とって、プログラムを書く日もあるくらい。
あの、それはどなたが言ってました?
思い切って聞いてみました。
「別に、誰か特定の人が言っている訳ではない。」
ほえ?
何それ?
イメージ?
誰かが私のせいで悩んでるんだったら申し訳なく、積極的に是正しますが、
基本、自分よりも周囲の人を優先するようにしています。
だって、プロリーマンだもん。
あれ?
私のこと、誤解してる?
思い切って、質問。
具体的に、部長はどんな時に私が喋りかけにくい態度をしていると思われたのですか?
と聞いてみました。
すると、
「前に、B君と話していた時、B君は君に何か言いたそうだったけど、君は「あっ、いいよ。いいよ。」と遮っただろ。あの時に、ピンときたんだ。こんなことが頻発しているのでは・・と」
えっと、
それ、
2年前の話じゃない?
一応、その一連の流れは誤解されているようなので、丁寧に説明をしました。
私もよく覚えていた案件だったので。
それがきっかけで、Y君と組んで、去年技術が確立しことも。
で、もしかすると、その時はそんな対応を取ってしまったかもしれませんが、普段は後輩や周囲に対してそんな対応は取りません。
と話しました。
部長は、「ゴホン。他にも・・」
とそれは、いつのお話でしょう?という具体例を出してきました。
あれ?
これは、どうあがいても、
否定的なお話が返ってくる流れや
論理が破綻している。
で、ひとつひとつに、割りと冷静に説明をしました。
すると、ちょっと怒り始めて、
「君の一つ一つを僕が把握する訳にいかないだろ」
ええ。そうだと思います。
ただ、私も腹が立っているので、いつもだと飲み込み黙りますが、どうやら誤解があるのでそれを解きたくもなってしまいます。
後で、「それは誤解です」と言ったところで、「なんでその場で言わなかったんんだ?!」と言われることも分かっているので。
見かねた取締役が、さとしにきました。
「部長くん。もう少しぽにさんと、コミュニケーションを取った方が良いみたいだね。今後、部長くんも気を付けてあげて。」
部長も、はい・・とのこと。
「とはいえ・・」
取締役が続けます。
「この部の責任者は、部長くんだから、彼が管理職に出来ないと言うのならそれが決定事項なんだよ。」
そうなんですね。
じゃあなんで、部長の上に取締役がいるんでしょうね。
とは言えず、飲み込む。
ふーん。
あほらし。
で、私は言いました。
「そうですか。この会社で頑張りたかったのですが、どうやら不一致の部分があるようなので。申し訳ございませんが、転職を前向きに考えさせてもらいます」
続きます。
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